high performance
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省エネルギー住宅として、断熱性とともに重要なのが「高い気密性能」です。
気密性に優れた6面体ボックスのツーバイフォー工法、ほぼすべての窓に気密断熱性に優れた樹脂サッシ二重ガラス窓、玄関・勝手口には断熱気密ドアを採用。防湿・気密シート(ぺーパーバリア)と外壁の通気層で住宅を覆うことにより、優れた気密性を発揮します。防湿気密シート(ぺーパーバリア)には壁内結露の発生を抑える効果があるため、木材の腐朽を防ぐというメリットもあります。
建物の隙間に対する性能の一つとして、気密性能(C値)があげられます。
延べ床面積あたりの隙間面積を数値化したものをC値といい、C値が小さいほど気密性能がよくなります。
C値は建物ごとに実測するもので、計算では求められない数値です。
防湿気密シート
(ぺーパーバリア)
気密性を高めるため、外部壁、1階・2階の天井の下地石膏ボード下に防湿気密シートを隙間なく貼り巡らせています。床は床合板の継手を本実加工で気密性を確保するため、防湿気密シートは不要です。
気密化によるメリット
住宅の気密性能が高い場合、「隙間風の影響が少なくなる」「計画換気が可能になる」「住宅内の安定した空気環境を作ることができる」という利点があります。また、壁体内に水蒸気が入らなくなることで壁体内の内部結露が防止され、建物の耐久性向上にも繋がります。
住宅の気密性の高さは、建物自体にいかに隙間が少ないかで表されます。
C値が小さいほど、隙間から熱が逃げにくい構造であるといえます。(C値は建物の気密性(建物にどの程度隙間があるか)を表す指標。延べ床面積1㎡あたりの隙間面積。)樹脂サッシ二重ガラス窓や防湿気密シートで包まれた北米式ツーバイフォー工法では、他の工法に比べて相当隙間面積が1㎡あたり0.5㎠。例えば、延床面積40坪(約132㎡)の場合、C値が2.0なら隙間面積は264㎠(はがき約1.8枚相当)、C値が0.5なら隙間面積は66㎠(はがき約0.5枚相当)です。
次世代省エネルギー基準で定められたⅣ地域の気密住宅の定義では、「床面積当たりの相当隙間面積が1㎡あたり5㎠以下の住宅」となっており、「相当隙間面積が1㎡あたり0.5㎠」がいかに優れた性能かがよくわかります。
C値の測定方法 <気密測定>
窓面に取り付けた測定機械で、室内の空気をファンによって外部に送り出し、その風量と圧力差を測定します。
「外部に送りだされる風量が少ない」「内外部の圧力差が大きい」程、その建物の隙間が少ないということになります。
※測定器では、建物全体の隙間を風量と圧力の関係から計算し、測定した建物の延べ床面積で割ったものがC値(当隙間面)となります。
住宅は様々な材料で作られています。
どのような材料・工法でつくれば長く快適に過ごすことができるのかは、外皮の断面構成が重要です。
<断面構成>
基本的な考え方は
断熱層の室内側に防湿層を設けて、断熱層に室内の水蒸気が入りにくくします。
また、断熱層の外気側は透湿性を高くし、通気層を設けることで外気に水蒸気を通しやすくします。
壁の場合、断熱材の外気側を境界として「室内側の透湿抵抗が外気側より2倍以上であること」が室内外の透湿抵抗のバランスを保つ上で大切です。
※たとえば、「繊維系断熱材による充填断熱工法の壁」かつ「室内側に防湿フィルムがある」場合は、その外側が通気層であれば断熱材の外気側に合板があっても室内側の透湿抵抗は外気側の約6倍あります。室内外の透湿抵抗のバランスは適切です。
この場合「防湿層」と「通気層」の設置がポイントです。
温度が低いところに水蒸気が滞留すると、結露が発生します。
断熱材の室外側は外気に近い温度になるため低温になりやすく、水蒸気が入り込み逃げ場がなければ結露が発生しやすい状態になります。
冬は室内の水蒸気量が多いため、水蒸気は常に室内→室外へ向かって移動します。